畏れを忘れた者
知恵が浅く理解力の無い者は、
自分が総てを理解していると勘違いする。
そこには経験の多寡や、
その場所からしか見えない景色があることにすら、
思いを馳せることができない。
どれだけのものを、お前は見てきて、
どれだけのものを、お前は見通すことが出来ているというのか。
畏れを忘れた者は、
必ず、
神のように振る舞い、
表だって神の名をかたる。
それが一番、神と呼ばれる存在から離れてしまう事も知らずに。
人間が持ち合わせている知性の中に、
神や自然への畏敬の念は必ず含まれている。
知っていることが、知性ではない。
畏れを忘れたる者よ、
自分の足元をよく見るが良い。